命びろい (6/24)

大きな通りにでるT字路の信号に先頭でひっかかってしまった。ここの信号は赤が長いからちょうどいいと思ってセットしてあったアラーム機能を解除するために助手席のショルダーバックの横のホルダーの中に入っていた携帯を取ろうとした。だがアンテナの部分をつかんででしまって引っ張ってももアンテナが伸びるばっかりで携帯はホルダーからいっこうにに出てこなかった。まったくイラつくなと思っている時に後ろの車からクラクションを鳴らされた。視線を信号機に移すと青に変わっていた。車を発進させ1mほど進んだ時に目の前を右から左にまったく減速せずに乗用車が横切っていった。その時の気持ちを出来る限り正確に表すとやはり「んっ!?」というようなお粗末な表現しかないような気がする。一番最初にした行動は信号機を見直すことだった。やはり青だった。その次にした事が思いっきりクラクションを鳴らすことだったが、その乗用車はすでに左の方に走り去っていた。多分1〜2秒だとは思うのだが何か時間が止まったような感じで固まって交差点の中で止まっていた。さすがに後ろの車は今度はクラクションを鳴らさなかった。我に返って車を前に進めた。よそ見運転か信号の見落としか。
携帯なんかのアンテナとじゃれていなかったら信号が青に変わるととともに車を発進させこっちの運転席にその車が突っ込んでいたかもしれない。そう考えると何が幸いするかは本当にわからないと思う。