勇気ある行動は報われなければ (8/30)

東京電力の原子力発電所の点検記録の改ざん事件が明るみに出た。またもやバレなきゃいいやってお話しです。食品偽装工作もひどいけど今度は原子力発電だからね・・・(絶句)。さらにあきれちゃうのは今回問題になっているのは80年代後半から90年にかけての点検記録についてで、内部告発を受けてからすでに2年も立っているという点です・・・・・(その間、本当に安全だったのかな?)。この調査機関である経済産業省原子力安全・保安院というところも本当にのんびりしているなぁと思う。今になって原発の安全性に重大な影響はないって言ったてさ。もちろん東京電力が悪いのはあたりまえだけど、こんなにも役立たずでのろまな調査機関だったら、「どーせバレないから適当にウソ書いとけ!」って思っても不思議じゃないよな、くらいの事も言ってもいいんじゃないかな。


「西宮冷蔵」と聞いてピンとくる人はいますか?食肉偽装表示事件の先陣をきった雪印事件の時に内部告発をした倉庫会社です。この会社は雪印に指示されていったんは在庫証明書の改ざんを行ったものの事態の重大さを感じて告発をしたのです。ところがこの西宮冷蔵に国土交通省神戸運輸監理部というところは在庫証明の改ざんを理由に立ち入り検査をした上で営業停止を考えているというから驚きです。西宮冷蔵の社長はこれに反発して扇千景国交相に嘆願書を提出し支援者とともに街頭で署名運動を展開しているそうです。
組織の内部から不正を告発した人が不利益を受けないようにする法律がアメリカやイギリスや韓国にもにあります。内部告発者保護法というものです。日本では唯一先に書いた原子力産業においてのみ摘要されていますが、この「西宮冷蔵」のようなケースに摘要できる保護法案は今のところありません。ちょっと検索で調べたのですが、さすがに日本でも法制化の動きがあるようです。来年の5月に報告書をまとめて2004年の国会に法律の改正案を提出するというこれまた「のんびりしてるな〜」という動きのようです。1998年の公務員倫理法の制定の時にもこの内部告発者保護法は論議されたらしいのですが「密告奨励は日本社会になじまない」というよく解らない反対にあって頓挫したという記事もついでに見つかっちゃいましたけど。


江戸時代末期に日本に来た外国人は武士階級が持っている自分の罪を認めると自らを罰することが出来る倫理観に大変驚いたそうです。自分の家を座敷牢として謹慎したり場合によっては自ら切腹したりすることですね(それは厳しい階級制度の上に培養されていたものでもあるのですが)。No,31にも書いたのですがそういった価値観や倫理観は完全に崩壊したのでしょうね。個人的には残念なのですが。「人は過ちを隠そうとする」という出発点に立ってもっと公正で厳格な第三者による調査機関や内部告発者を保護する法律を作っていかないと自から律するということはもう無理なんでしょうね。
僕らが子供の頃の教科書にはジョージ・ワシントンの話しが載っていたのですが、今はどうなんでしょう?