はみ出しものの音楽 (12/24)

先日のプラネタリウムのライヴに高橋研さんが久々に来てくれました。ステージ終了後の恒例の厳しいダメだしの合間に「お前最近出たディランのライヴ聴いたか?」という話が出ました。僕は知らなかったので「それは最近のライヴなんですか?」と聞きかえすと「そーじゃね〜んだよ。「血の轍」とか「欲望」の頃のライヴが出たんだよ。これがスゲ〜んだって。」
「BOB DYLAN LIVE 1975」。二日前に買ってきたのだけど本当に凄かった。ドップリ浸かっちゃってます。ディランのライヴといえばザ・バンドとの「偉大なる復活」がフェバリットだったのだけど、このライヴを聴くとあのザ・バンドとのマジックを帯びた演奏もちょっと堅苦しく聴こえてしまうほどに自由に伸びやかにそして攻撃的なグルーヴを持った演奏が繰り広げられています。
僕にとってのディランというのは何か不思議な存在で、全ての曲を諳んじてしまうような「ディラン=神様」的ファンではないのですが、節目節目においてライヴを見たり映像で見れるものCDを通して何故か一番「ロック魂」を感じる存在です。それはディランが未だに「世の中に馴染めね〜んだよ」というオーラを発散しまくっているように感じるからなのです。ミック・ジャガーが「サティスファクション」を唄っていても「本当は結構満足しちゃってたりして」と言ってやりたくなるのですが、ディランは「何か違う・何かが違う」と未だに言い続けているように感じてならないのです。
このライヴは「ローリング・サンダー・レヴュー」というツアーのライヴでこれは事前に告知もなしにいきなり街に乗り込んで行ってライヴをやってしまうといういわば「ゲリラ・ライヴ」のはしりのようなツアーだったようです。そこには社会の規制や枠からはみ出してしまった旅芸人一座的なものが持つ妖しいドロっとした魅力があります。このCDの中に入っているローリング・サンダー・レヴューのメンバーが楽器を持って川沿いを歩いている写真からその雰囲気が凄く伝わってきます。やっぱロックはカッチョ良いや。