再会(1/19)

買い物帰りに町田街道を走っていた。小川の三和の近くで近づいてくる一台の対向車に視線を奪われた。僕は車に関しては本当に無頓着で、正面から見ただけで判る車なんて消防車とパトカーくらいなのだが、その車は別だった。20年とチョット前に初めて自分の車として持ったマツダのファミリアだった。それは兄からのお下がりで助手席のドアがへこんでいて内側からしか開けることが出来ない車だったが、初めての車という事もあって忘れられない車だった。その対向車は右折ラインに入ってきたので、僕は躊躇なく減速してパッシングしてその車を右折させた。確かにあの少し丸みを帯びたファミリアだった。しかも僕が乗っていたのと同じ色だった。一体何世代前のモデルになるのだろう。目の前を横切るその車を見て僕は思わず「カッチョい〜!」と叫んでしまった。きっと僕の顔は最近めったに見られないような晴れやかな表情だったに違いない。もう二度と会えないと思っていたかつての親友に一瞬だけ再会したような気持ちになった。


先日の高橋研ライヴに僕が音楽の仕事を始めた頃にすごくお世話になっていた方が見に来て下さった。会うのは10年ぶりいやそれ以上かもしれない。ライヴが終わった後に少しお話できる時間があったのだけど、その人の前に出ると背筋がピッと伸びてしまうような関係はやはり持続していた。本当に怖い人だったのですね。「頑張っているな。でも高、あそことあそこはあれじゃダメだぞ」厳しいダメ出しは今もって健在でした。