恐怖 (4/7)

アメリカ軍がバグダットに攻め込んでいる映像をテレビで流していた。途切れずに続く砲撃の音。火の手を上げる建物。機関銃の掃射で水面に水柱が上がる。一体あそこで何が起きているのだろう?ここ何日間の報道でイラク兵1000人が死亡とか400人が死亡とかとんでもない情報が乱れ飛んでいる。でも実態は伝わってこない。今回の戦争ほど多くの従軍記者やフリージャーナリストが毎日映像と音声を使って色々な事を伝えてきている戦争は今までになかっただろう。にも関わらず一体何が起きているのか判らない。少し寒気がする。
こんな言葉を思い出した。「一枚の葉っぱを隠すのに最適な場所は森の中だ。もし森がなかったら森を作れば良い」。


アメリカの従軍牧師がインタビューに答えていた。「私たちはイラク兵が憎くて殺しているのではないのです。理想を実現するために止むを得ない事なのです。だからこの殺人は正当化されるのです」。地下鉄でサリンを撒いた宗教団体の教祖が言っていた事と同じ事じゃないかな?この地下鉄サリンとオウム真理教をを取り上げたインタビュー集「約束された場所で」にある著者・村上春樹氏と河合隼雄氏の対談において、河合氏が「だいたい正義の為の殺人というのはなんといっても大量なんですよ。だから良いことをやろうというのは、ものすごくむずかしいことなのでしょうね」と、語っていた事を思い出した。人間が正義のためとか正しい事と言い出すと普段できないような事も出来てしまうのかもしれない。


そして、フランスもドイツもロシアも少しずつ身をのり出してきている


今あの砂塵舞う国で起きている事は、誰のために・何のために行なわれている事なのだろう?