ラグビーW杯決勝(11/25)

先週末に行われた第5回ラグビーW杯決勝イングランドvsオーストラリア、本当に素晴らしい試合でした。結果はラグビー発祥の地であるイングランドが5回目のW杯にして初めてエリス・カップを北半球に持ち帰るという結末になりました。今まで見たラグビーの中でのベストゲームである事は間違いありません。あそこまで高いレベルの拮抗した試合をしていると、楕円形のボールの不規則な弾み方がある時は女神になりある時は悪魔になる、どんなにフィジカルな部分を高めていっても、どんなにチームとしての完成度を高めていったとしても、ラグビーはその予測不可能なボールの動きにある部分を支配されたスポーツなのだという事も改めて実感させられました。


オーストラリアのディフェンスは超人的なものでした。想像するにその凄さというのはテレビ画面では伝わりにくいものだと思います。簡単にいえば相手が度重なる連続攻撃を仕掛けてきてもディフェンスの選手が減らないのです。それは倒れてもラックに巻き込まれてもすぐに立ってディフェンスに戻っているのです。これは一番シンプルでありながら一番大変な事なのだと思います。準決勝のニュージーランド戦においても倒れても倒れてもすぐに起き上がってくるまるでゾンビ的ディフェンスは、オールブラックスのラグビーの持ち味を完全に消してしまいました。


イングランドはCMでもお馴染みになってしまったSOウィルキンソンのキックを中心にしたチームである事は間違いありませんでした。準決勝のフランス戦、雨天ということもあり手堅くいったゲーム運びの末勝ったとはいえ全得点がウィルキンソンのキックというのは「イングランドのラグビー=手堅い=つまらない」という構図を復活させるものでした。

決勝は最終的には延長戦終了間際のウィルキンソンのドロップゴールでイングランドが劇的な勝利をものにしたわけですが、そこにいたるまでのお膳立てを作ったのはイングランドのフォワードがオーストラリアのディフェンスを最後の最後に根負けさせた、という事だったのではないかと思います。それは簡単にいえば「倒されても倒されても前に行く」というというどちらかと言えば戦術というより「気持ち」に近いものだったような気がします。それは「手堅い=つまらない」などといった批判をくつがえして余りある感動的な光景でした。


通算100分の試合。そして劇的な結末。スポーツは美しい。