Black Hawk Down

我が家にも遅まきながら、HD&DVDレコーダーが導入されました。その結果地上デジタル放送が見れるようになり、ついでにWOWOWとも契約してしまいました。WOWOWは今契約すれば、2月は500円で見放題というキャンペーン中なのと、ポリスの東京ドームのライヴや、リンキンパークのNYのライヴなど、見たいものがラインアップされていたのが決め手になりました。
そのWOWOWで放送されていたのがこの映画。前から見てみたかった一本です。


結論を先に言えば「期待外れ」の一言に尽きます。監督はリドリー・スコット。もう説明が必要ないくらい有名な「ブレード・ランナー」や「ブラックレイン」を撮った監督です。
「ブレード・ランナー」を初めて見たときは、大変なショックを受けました。退廃的で救いが無い未来社会が見事に映像化されていて、しばらく考え込んでしまいました。
「ブラックレイン」においても、リドリー・スコットが描くと大阪という街はこうなってしまうのか・・・・と大変驚かされました。
そのリドリー・スコットが、アメリカが軍事介入して徹底的に失敗したソマリア紛争を描くという事で、今回は一体どんな事を突きつけてくれるのだろうという思いを持って期待して見ました。
確かに映像としては、リドリー・スコットだなぁ、と思わせる部分も多々ありましたし、戦闘シーンのリアリティも凄いものがあるのですが、、その先が見えてこない。
簡単に言えば、アメリカが軍事作戦を敢行しました⇒ソマリア民兵の抵抗が激しく思わぬ事態になりました⇒しかし救出作戦を敢行し、犠牲者は出たものの何とか危機を脱しました、という事だけのような気がします。好きな監督だっただけに「なんじゃ、それは!」と言いたくなってしまいます。


戦争というのは人類が抱えている、最大の矛盾であり犯罪だと思っています。僕が戦争映画の中に求めるものは、その事を再確認したり、戦争の持つ意味の無さを更に痛感させてもらう事なのだと思います。また、それを繰り返してしまう人間の持つ「業」のような部分を鋭くえぐり出して欲しいという期待もあるわけです。
最近歳のせいか、戦争映画を見るのにかなり覚悟がいります。先に書いたように戦闘シーンとかはかなりリアルですから。でもその先に自分が失ってはいけない「何か」があるから見るわけです。「辛かったけど、見ておいて良かった」と。
「プライベート・ライアン」などは見ているのが本当に辛かったですが、戦争というものが現場においては、これ程意味の無い殺し合いだという事がギリギリと音を立てて伝わってくる感じでした。
また戦争映画とは言えないかもしれませんが、以前「私的なコラム」で取り上げた「あなたになら言える秘密のこと」などは、戦争で傷つけられた人を丁寧に描く事で、戦闘シーンなどは全く無いにも関わらずその悲惨さがヒシヒシと伝わってきます。僕にとってはこの映画も一種戦争映画に近いものがあるわけです。
大変残念ながら、そういった事をこの映画からは感じられませんでした。