コールドマウンテン

うちにも遅まきながらDVDプレイヤーがきました。どうせならレコーダーを買いたいと思っていたのですが、友達の勤めているCDショップでなんと5000円弱でプレイヤーを売っていまして、その友達の「レコーダーはまだ安くなるから待ったほうがいいよ」という言葉もあって買ってしまったという次第です。
DVD購入記念として借りてきたレンタルDVDが「コールドマウンテン」と「ミスティックリバー」。「ミスティックリバー」の方はまだ見ていません。一週間レンタルなので。


さて「コールドマウンテン」。去年でしたかね、予告編は映画館で見た気がします。ジュード・ロウと二コール・キッドマンどちらも好きなのですが正統派のラヴロマンスものなのかな、という印象があって映画館で見ようというまでには至らなかったのです。見た感想としてはもちろん正統派のラヴロマンスものではあったわけですが、それ以上に「深いな〜」という思いです。


まず我が家では食事をしながら見たのですが、これがいけませんでした。この映画はアメリカの南北戦争の末期のピーターズバーグの戦いから始まります。白子入りの味噌鍋を食べていたのですが戦闘シーンの凄さに箸が止まりました。調べてみたのですが映画に描かれている戦闘シーンも「クレーターの戦い」といって実際にあった出来事なのです。冒頭に強烈な戦闘シーンを持ってくるのは前回取り上げた「プライベート・ライアン」もそうなのですが「つかみ」としては相当のインパクトがあります。
ストーリーはその戦いの後に、戦争につくづく嫌気がさしてしまったインマン(ジュード・ロウ)が、軍隊を銃殺覚悟で脱走して、お互いにひとめ惚れしてしまったエイダ(二コール・キッドマン)の待つ故郷コールドマウンテンに帰るというものです。そのインマンの旅とインマンが軍隊に行ってしまった後3年間のエイダの生活を交互に描いていきます。時間軸が行ったり来たりするのですがあまり唐突な感じはしませんでした。


美男美女のラヴストーリーではあるのですが、それ以上にこの映画は強烈な反戦映画であり、人の奥底に潜む残虐性を正面から捉えようとしています。冒頭の戦闘シーンはその象徴なのですが、義勇軍と称した人たちが脱走兵をかくまっている家族をリンチするシーンなどもかなり辛いものがありました。エイダのパートナーとして農場を手伝うルビー(レニー・セルウィガー)が「男たちは自分たちで戦争という雨を降らしておきながら、”雨が降ってきた”と大騒ぎしている」という台詞は特に印象に残るものでした。
牧師の娘で最初は農場の仕事など何も出来なかったエイダが、農場を切り盛りしていて、死んだ子羊の皮を剥いで残った子羊に掛けてやるシーンが最後にあります。この映画はそのように人は自然と調和して大地に根を張って生きる生き方こそが尊いのだ、と訴えているのだと思いました。


100年以上前の戦争の残虐性・愚かさなどは現代に生きていてピンとこない部分もあるわけですが、戦争というものがどんな時代においても「残虐でなかった」「愚かでなかった」事など一度もなかった、という事を改めて強く感じさせられた一本でした。