練習の合間に庭のブロックの上に腰掛けていると、生命力に満ち溢れた緑がそこいらじゅうに溢れている。一番緑が鮮やかな季節かもしれない。このコラムでも書いているように、昨年から庭の木々の手入れも少しずつ自分でやるようになった。冬の間に木に梯子をかけてよじ登り、徒長枝とよばれる枝を払ったりもした。あまり経験がないので、枝をこんなに払ってしまって良かったのか不安もあった。でも柿の木も、栗の木も、サルスベリも今元気に若葉を出している。凄い生命力だ。
庭の隅で枯れる寸前になっていた、つつじの株4つを冬の間に別の場所に移して、栄養のある土を入れて様子を見てきた。4つのうち一つはやはり駄目だったが、残りの3つは今元気に若葉を出してきている。
そういう生命力に溢れた景色を見ていると、とても嬉しい気持ちになるし飽きる事がない。やはり若いうちは感じられなかった事だと思う。思うに若い頃は自分に生命力が溢れかえっているから、そのような物を見ても何も感じないのだろうと思う。まだまだ元気とはいえ、10代に比べれば肉体的には衰えてきてるだろうし、大切な物や人を失う経験をしてくると、毎年必ず出てくる若葉に愛おしさを感じるし、少し羨望に近い感情を憶えるのかもしれない。
そんなわけで今日も夕方もあまりの美しさに「この時間がずーっと続けば良いのに」としばし唖然としていたのでした。